関西出身の私にはこれまた身近な名前のレストラン、神戸。
Bielから友達の車で約30分近くのドライブ。
パッと見た目は居酒屋さんのようですが、お店に一歩入ると純和風!
店内のしつらえも、そこかしこになんちゃってではない日本を感じました。
この日は特別にメニューをアレンジしてもらい、事前に注文。
せっかく遠方まで来たんだしと、店名にちなんで「神戸」を頂きました。
懐石のように、小さい器に盛られた美味しそうな数々。
どこから手をつけていいのか、
食べたらなくなるもったいなさからか、眺めてばかりいるみんな・笑
さすが和食の板前さんが料理をされているだけあって、茄子田楽やおひたし、
鶏南蛮の柚子胡椒ソースや、ホッケ貝とホタテの粒マスタード和え?やら、
ベルンではお目にかかったことがない鯖のお刺身なども頂きました。
ビールも日本の有名処3柄はもちろん、壱岐やBIOビールの取り扱いもありました。
素敵なエチケットでした。
メニューのコース料理も兵庫県にちなんだ名前で、
北野や須磨、六甲、芦屋など、思わず神戸方面に思いを馳せてしまいます。
ベルンでは扱われていないような魚や和食のおかずで、
ひと手間ふた手間かかったお料理が少しづつ、たくさん食べられるのは、
街中のレストランにはない醍醐味。
この日は日本人女性ばかり7人で、話が弾むだろうと、
別間のちょっと騒がしくなっても良さそうな場所を用意してくれていて、
他のお客さんを気にせず、のんびりと食事とお喋りに花を咲かせませした。
普段ベルンの寿司レストランで働いている者としては、
「スイス人の日本食=寿司、刺身、天麩羅」の印象がまだまだ強いということ。
最近でこそ、おうどんや鰻、焼肉もメジャーになりつつあるのかもしれないけれど、
それ以外の、私達が日常の食卓で食べている
「おかず、お惣菜」と呼んでいるものの認知度は低いかゼロに等しいと思います。
が、ドイツ語圏より食文化が幅広く、食にも寛容であろうフランス語圏の人達には、
こういった3セット以外のものも、受け入れられつつあるのか、
それとも、お店の人のお勧めであれば試してみる人が多いのかな、と思いました。
ベルンで茄子の田楽や茶碗蒸しがあっても、いつも同じ物しか食べない人達には、
特定の人以外、受け入れられないような気がしないでもありません。
(日本人は大喜びで、あえてこういうのを求めているんですけどね)
まあ、言い方を変えれば「このレストランは○○が美味しいから○○を食べる」と
決めているのかもしれませんが。
街中にももっとこういうレストランが増えてほしいと思いつつも、
回転の早い場所では、ゆっくり準備もサービスも行えないし難しいんでしょうね。
「美味しいレストランは郊外にある!」に納得です。
何かの記念日や、特別な日にはちょっと遠出して、
スイスの「神戸」で日本食を味わう価値はあるなと思いました。
いい意味で、外観を見た時の印象をバッサリと裏切られました。
お値段も安くはないし、場所もちょっと不便なのでなかなか行けませんが、
またいつか行きたい!と思いました。
*ベジタリアンの方も、要相談で対応して下さるようです。
Kobe restaurant japonais
Rue du Littoral 13
2025 Chez-le-Bart (Gorgier)
Tel : 032 544 22 44 (要予約)
www.restaurant-kobe.ch/
*開店時間
火〜土 11:45〜14:15、18:30〜22:30
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